残価設定ローン(残クレ)で事故を起こしたらどうなる?修理・全損・支払い・残価保証への影響を解説

残価設定ローン(残クレ)で事故にあったらどうなる?支払い・修理・全損時の対応を徹底解説

残価設定ローン(残クレ)で事故に遭うと、「修理費は誰が払う?」「保険を使うと残価は?」「全損ならローンは?」と不安になりがちです。通常ローンと違い、所有権や残価精算、残価保証の条件が関わるため、対応を誤ると想定外の負担につながることがあります。

この記事では、残価設定ローン中に事故が起きたときの対処法や支払い、修理や保険の使い方、全損時の対応、そして契約満了時のリスクまで、わかりやすく解説します。

事故直後はまず安全確保と警察・保険会社への連絡を行い、残クレの場合はディーラー/ローン会社にも速やかに状況を共有しましょう。修理方法や工場の選択によっては残価保証に影響することもあるため、見積もり取得と契約条件の確認を行ったうえで対応することが重要です。

目次

【結論】残価設定ローン中に事故を起こすとどうなる?

残価設定ローン中に事故を起こしても、原則としてローンの支払い義務はなくなりません。

特に残価設定ローンは、契約期間中の所有権がディーラーや信販会社にある点や、残価保証に条件がある点が通常ローンと異なります。

事故の程度によって影響は大きく異なります。

  • 軽い事故なら修理して乗り続けることは可能
  • 修復歴が付く事故の場合は、残価保証の対象外になる可能性がある
  • 全損の場合は、保険金と残債の差額を自己負担するケースもある

つまり、「事故=即終了」ではありませんが、契約内容や車の状態によっては想定外の負担が発生する仕組みになっています。

まずは残価設定ローンの仕組みと、事故時に影響する契約条件を押さえておきましょう。

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残価設定ローンの仕組みと事故時に影響する契約条件

残価設定ローンは、車両価格の一部(残価)を契約満了時まで据え置き、残りを分割で支払う仕組みのローンです。

通常ローンとの大きな違いは、以下の点です。

  • 契約期間中の所有権がディーラーや信販会社にあること
  • 契約満了時に「返却・買い取り・乗り換え」を選ぶ必要があること
  • 残価保証には条件があること

この「残価保証の条件」が、事故時に大きく関係します。修復歴や大きな損傷があると、保証が適用されず差額精算が発生する可能性があります。

そのため、事故が起きた場合は「通常ローンと同じ感覚」で考えると大きな誤算が生じることがあります。

残価設定ローン中に事故を起こしたらどうなる?

実際に事故を起こしてしまった場合、状況によって対応や影響が大きく変わります。軽い事故から修復歴が付くケース、さらには事故を隠した場合のリスクまで、それぞれ詳しく見ていきましょう。

軽い事故(修理可能)の場合

バンパーの擦り傷やドアの小さな凹みなど、修理で元に戻せる軽微な事故の場合、基本的には修理費用は自己負担または保険で対応することになります。

修理費は、事故の過失割合によって変わります。あなたに100%の過失がある場合は、車両保険を使うか自費で修理するかの選択になります。相手がいる事故で相手にも過失がある場合は、相手の保険からも補償を受けられることがあります。

保険を使うべきかどうかは慎重に判断が必要です。車両保険を使うと次年度以降の保険料が上がります。修理費が10万円程度で、保険を使うことで今後3年間の保険料が年間3万円ずつ上がるなら、結果的に損をする可能性もあります。修理工場やディーラーで見積もりを取り、保険会社にも確認してから判断しましょう。

残価への影響については、修復歴が付かない範囲の修理であれば、基本的に大きな問題にはなりません。ただし、きちんと修理されているかどうかは契約満了時にチェックされます。安く済ませようと不十分な修理をすると、返却時に追加費用を請求される可能性があるため注意が必要です。

修復歴が付く事故の場合

修復歴とは、車の骨格部分(フレームやピラーなど)を修理または交換した履歴のことです。この修復歴が付くと、いわゆる「事故車」扱いになります。

修復歴が付く条件は明確に定義されており、以下の部位の修理・交換が該当します。

  • フレーム(サイドメンバー)
  • クロスメンバー
  • インサイドパネル
  • ピラー
  • ダッシュパネル
  • ルーフパネル
  • フロア
  • トランクフロア

バンパーやボンネット、ドアなどの外板パネルのみの修理であれば、修復歴には該当しません。

修復歴が付いてしまった場合、残価クレジットでは深刻な影響があります。多くの残価設定ローン契約では、修復歴がある車は残価保証の対象外となります。

例えば、契約時に設定した残価100万円という保証がなくなり、実際の査定額が50万円になってしまうこともあります。その差額50万円は、契約満了時にあなたが支払わなければならない可能性があります。これが残価クレジット特有の大きなリスクです。

全損になった場合

事故が大きく、車が全損と判断された場合は、最も負担が大きくなる可能性があります。保険金は支払われますが、ローン残債(残価を含む)を下回れば差額は自己負担になります。

詳しい計算方法や差額の具体例については、次の全損時の対応で詳しく解説します。

残価設定ローンで事故・全損になった場合の対応

事故の程度が重く、車が全損になってしまった場合、残クレではさらに複雑な問題が発生します。全損の定義から、保険金と残債の関係、自己負担の可能性まで、詳しく解説します。

全損とは?判断基準

全損には「物理的全損」と「経済的全損」の2種類があります。

物理的全損は、修理が物理的に不可能な状態を指します。火災で焼失した、水没して使用不能になった、事故で車体が大破して安全性が確保できないなどのケースです。この場合、車としての機能を失っており、修理という選択肢自体がありません。

経済的全損は、修理自体は可能でも、修理費用が車の時価額を上回ってしまう状態を指します。たとえば、事故当時の車の時価が80万円なのに、修理費の見積もりが120万円かかる場合、保険会社は「経済的全損」と判断します。修理するより新しい車を買った方が合理的、という考え方です。

保険会社が全損と判断すると、修理費ではなく「車の時価額」が保険金として支払われます。この時価額は、事故直前の車の市場価格を基準に算出されます。

全損時でもローンは消えない

ここで重要なのが、「車が全損になってもローンの支払い義務は消えない」という事実です。

残債の考え方を整理しましょう。たとえば、300万円の車を残価設定ローンで購入し、2年経過した時点で全損事故に遭ったとします。残価が100万円、2年間で既に50万円を支払っていた場合、残債は以下のようになります。

  • 当初の車両価格:300万円
  • 残価:100万円
  • 2年間の支払済み額:50万円
  • 残債:150万円(未払い分)+100万円(残価)=250万円

車は全損で手元にありませんが、この250万円の支払い義務は残ります。

保険金との関係も見てみましょう。車両保険に入っていて、全損時の保険金が150万円支払われたとします。しかし残債は250万円ですから、100万円の差額が発生します。

この100万円は、保険金では補填されず、あなた自身が支払わなければならないのです。つまり、「車もない、でもローンだけ残る」という最も厳しい状況に陥る可能性があります。

差額は誰が負担する?

保険金が残債を下回った場合の差額は、原則として契約者本人が負担することになります。

具体的な実例を見てみましょう。

ケース1:差額が小さい場合

  • 残債:180万円
  • 保険金:160万円
  • 差額:20万円

この場合、20万円を自己資金で一括払いするか、新たにローンを組むかの選択になります。金額が比較的小さいため、貯金から支払える人も多いでしょう。

ケース2:差額が大きい場合

  • 残債:250万円
  • 保険金:100万円
  • 差額:150万円

新車購入から間もない時期に全損事故に遭うと、このような大きな差額が発生することがあります。150万円を一括で支払うのは多くの人にとって困難です。この場合、ディーラーやローン会社と相談し、差額分を分割払いにしてもらうか、新たなローンを組むことになります。

ただし、車がない状態でローンを組むことになるため、審査が厳しくなったり、金利が高くなったりする可能性があります。

ギャップ保険の重要性

このような「保険金と残債の差額リスク」に備えるのが「ギャップ保険」です。正式には「車両全損時諸費用特約」や「車両新価特約」などと呼ばれます。

ギャップ保険に加入していない場合、上記のように差額をすべて自己負担しなければなりません。新車購入直後に全損事故に遭えば、数十万円から100万円以上の自己負担が発生する可能性もあります。

一方、ギャップ保険に加入していた場合は、この差額をカバーしてくれます。保険の種類によって補償内容は異なりますが、多くの場合、以下のような保障が受けられます。

  • 残債と保険金の差額を補填
  • 新車購入価格まで補償
  • 買い替え時の諸費用もカバー

特に残価設定ローンでは、通常のローンよりも残債が高額になりやすいため、ギャップ保険の重要性が高まります。月々の保険料は数百円から2,000円程度の追加で済むことが多く、万が一のときの安心感を考えれば、加入しておく価値は十分にあります。

残価設定ローンで車を購入する際は、必ずギャップ保険の加入も検討しましょう。

残価設定ローンで事故を報告しなかった場合のリスク

「修理すれば分からないのでは」と考えて、事故をディーラーやローン会社に報告しないまま進めるのはおすすめできません。

多くの残価設定ローン契約では、事故が発生した場合にローン会社へ報告する義務が定められています。契約内容によっては、報告を怠った場合に残価保証が適用されなくなる可能性があります。

また、契約満了時の返却査定では、修理歴や車両状態が詳細に確認されます。修復歴がある場合は査定で判明することがほとんどで、後から発覚すると「契約条件を満たしていない」と判断されることがあります。

その結果、以下のような状況になる場合があります。

  • 残価保証が無効になる
  • 追加精算が発生する
  • 条件変更や精算方法の見直しを求められる

事故が起きた場合は、自己判断で隠すのではなく、保険会社とあわせてディーラーやローン会社にも状況を共有しておく方が、結果的に負担を抑えられる可能性が高いでしょう。

事故後にやるべきことチェックリスト

残価設定ローン中に事故が起きた場合は、対応を誤ると残価保証や差額精算に影響することがあります。以下の手順を落ち着いて確認しましょう。

  • まずは安全確保と負傷者の確認を行う
  • 警察へ連絡し、事故証明を取得する
  • 保険会社へ連絡し、過失割合や補償内容を確認する
  • ディーラー/ローン会社へ事故発生を報告する
  • 契約書の「残価保証条件」「修理条件」を確認する
  • 修理は指定工場が必要かどうかを事前に確認する
  • 修理前・修理後の写真を保存する
  • 見積書・修理明細書・領収書を必ず保管する

特に重要なのは、自己判断で修理を進めないことです。契約条件を確認せずに修理すると、残価保証が無効になる可能性があります。事故後は不安になりがちですが、順番に対応すればリスクは最小限に抑えられます。

事故後も残価設定ローンを続ける?やめる?判断のポイント

事故後、修理して乗り続けるのか、それとも何らかの形で契約を見直すのか。この判断は今後の負担に大きく影響します。それぞれの選択肢のメリット・デメリットを理解して、最適な判断をしましょう。

そのまま乗り続ける場合

事故後に修理して、契約期間満了まで乗り続けるという選択肢があります。

メリット

  • 手続きが最もシンプル
  • 追加の初期費用がかからない
  • 使い慣れた車に乗り続けられる

修理して問題なく走行できるなら、特別な手続きなくそのまま乗り続けられます。新しい車に乗り換えるための頭金や諸費用も不要です。

デメリット

  • 契約満了時の残価精算リスクがある
  • 修復歴がある場合、大きな差額請求の可能性
  • 下取り価格が大幅に下がる

最大の問題は、契約満了時のリスクです。特に修復歴が付いた場合、当初設定した残価100万円に対して、実際の査定額が50万円になることもあります。その差額50万円は契約者が負担しなければなりません。

また、修復歴がなくても、事故による細かな傷や塗装のムラなどが完璧に修理されていないと、査定で減額される可能性があります。

途中で乗り換え・売却する場合

事故後に車を売却または買取に出し、残価設定ローンを清算してしまう方法もあります。

売却価格の考え方ですが、修復歴がある車は市場価格が大きく下がります。一般的に、修復歴がある車は同じ年式・走行距離の無事故車と比べて20~40%程度価格が下がると言われています。

残債処理の流れは以下の通りです。

  1. 買取業者に査定してもらう
  2. 査定額が残債を上回れば、その差額を受け取れる
  3. 査定額が残債を下回れば、差額を自己負担で支払う
  4. 残債を完済してローン契約を終了

たとえば、残債が180万円、買取査定額が150万円なら、30万円を自己負担して完済することになります。逆に、残債が150万円、査定額が180万円なら、30万円を受け取れます。

事故車の場合、査定額が残債を下回るケースが多いため、自己負担が発生する覚悟が必要です。ただし、契約満了まで乗り続けて返却時に高額請求されるリスクと比較して、今清算した方が損失が少ない場合もあります。

途中解約は可能?

残価クレジットを途中解約できるかどうかは、契約内容によって異なります。

多くの場合、途中解約自体は可能ですが、違約金が発生することがあります。違約金の額は契約によってまちまちですが、残りの契約期間や残債の額に応じて設定されることが一般的です。

ディーラーとの交渉ポイントとしては、以下を押さえておきましょう。

  • 事故の状況を正直に説明する
  • 今後の返却時リスクと途中解約のコストを比較する
  • 新しい車への乗り換えを条件に、優遇措置を引き出せないか交渉する
  • 複数の選択肢を提示してもらい、最も負担の少ない方法を選ぶ

ディーラーも顧客を失いたくないため、柔軟に対応してくれることがあります。一方的に解約を申し出るのではなく、「どうすれば双方にとって良い形になるか」という姿勢で相談すると、良い結果につながりやすくなります。

事故後に想定外の請求が発生するケース

事故後、適切に対応したつもりでも、契約満了時に思わぬ高額請求が発生することがあります。どのようなケースで請求が発生するのか、事前に知っておくことでトラブルを防ぎましょう。

返却時に高額請求される例

契約満了時に車を返却する際、以下のような理由で追加費用を請求されることがあります。

修理不十分によるもの

事故後の修理が不完全だった場合、返却時にディーラーが追加の修理費用を請求することがあります。たとえば、バンパーの擦り傷を安い板金工場で簡易的に修理したものの、塗装の色が微妙に合っていなかったり、表面が波打っていたりする場合です。

ディーラー側は「原状回復されていない」と判断し、正規の方法で修理し直した費用を請求します。この金額は、当初あなたが支払った修理費よりも高額になることが多く、数万円から十数万円に及ぶこともあります。

内装・外装の評価

事故とは直接関係なくても、契約期間中の使用による傷や汚れが基準を超えていると判断されると、追加費用が発生します。

  • シートの破れや焦げ跡
  • ダッシュボードの傷
  • フロアマットの著しい汚れ
  • タバコやペットの臭い
  • ホイールの傷

これらは通常の使用範囲内なら問題ありませんが、「通常」の基準は契約書に細かく定められています。事故の衝撃で内装にダメージがあった場合、それも減額対象になります。

残価保証が無効になる条件

残価保証は非常に便利な仕組みですが、一定の条件を満たさないと無効になってしまいます。

事故歴による無効

前述の通り、修復歴が付くと残価保証が無効になる契約が多いです。骨格部分の修理・交換があった場合、当初の残価保証は適用されず、実際の査定額で精算されます。

改造による無効

事故とは関係ありませんが、車を改造した場合も残価保証が無効になります。エアロパーツの追加、車高の変更、マフラーの交換、大型ナビの取り付けなど、純正状態から変更を加えると、返却時に元に戻すか、減額を受け入れるかを求められます。

規定外修理による無効

事故後の修理を、ディーラーや指定工場以外で行った場合、残価保証が無効になることがあります。契約によっては「修理は必ず正規ディーラーで行うこと」という条件が含まれています。

費用を抑えようと安い修理工場を使った結果、残価保証を失い、結果的に大きな損をする可能性があります。修理前に必ず契約書を確認し、ディーラーに相談しましょう。

トラブルを防ぐために今すぐできること

想定外の請求を避けるために、以下の対策を実践しましょう。

記録の残し方

  • 事故発生時の写真を撮る(全体・損傷部分・相手車両)
  • 修理前の状態を記録する
  • 修理後の状態も写真に残す
  • 修理の見積書・領収書を保管する
  • ディーラーや保険会社とのやり取りをメールや書面で残す

これらの記録は、後々のトラブル時に「言った言わない」を防ぐ重要な証拠になります。

見積もりの取り方

修理が必要になったら、まずディーラーに連絡し、見積もりを取りましょう。その上で、費用を抑えたい場合は他の修理工場でも見積もりを取り、比較検討します。

ただし、残価設定ローンの契約によっては、指定工場での修理が義務付けられていることがあります契約書を確認し、分からなければディーラーに確認してから修理工場を選びましょう。

また、修理後は必ず「修理明細書」をもらい、どの部分をどのように修理したのか記録を残してください。これが返却時の証拠になります。

残価設定ローンは事故に弱い?メリット・デメリットを再確認

ここまで事故時のリスクを中心に解説してきましたが、残クレ自体が悪いわけではありません。メリットとデメリットを改めて整理し、自分に合った選択かどうか判断しましょう。

メリット

月々の支払いが安い

残価設定ローンの最大のメリットは、月々の支払額を抑えられることです。車両価格の一部を据え置くため、同じ車を通常のローンで購入するよりも、月々の負担が3~5割程度軽くなります。

たとえば300万円の車を5年ローンで購入する場合、通常ローンなら月々約5万円ですが、残価設定ローン(残価100万円)なら月々約3.3万円で済みます。

新車に乗りやすい

月々の負担が少ないため、予算的に手が届かなかった上位グレードや、ワンランク上の車種を選べる可能性が広がります。また、契約満了時に返却して新しい車に乗り換えることで、常に最新の車に乗り続けることができます。

安全装備や燃費性能は年々進化しているため、定期的に新しい車に乗り換えたい人にとっては大きなメリットです。

事故時のデメリット

残価リスク

事故、特に修復歴が付くような事故を起こすと、残価保証が無効になり、契約満了時に想定外の高額請求を受ける可能性があります。当初は「月々3万円で済む」と思っていたのに、最終的に数十万円の追加負担が発生することもあるのです。

全損時の負担

全損事故の場合、車はなくなるのにローンだけ残ります。保険金で補填しきれない差額は自己負担となり、場合によっては100万円以上の借金を抱えることになります。

通常のローンでも同じリスクはありますが、残クレは残債が高額になりやすいため、より大きな負担になる傾向があります。

事故リスクが高い人には向いていない理由

以下のような状況の人は、残価設定ローンのリスクが高くなります。

走行距離が多い人

残価設定ローンには走行距離制限があり、多くの場合、年間1万~1.5万キロ程度に設定されています。走行距離が多いと事故のリスクも高まりますし、制限を超えると追加費用も発生します。

通勤で毎日長距離を運転する、営業で車をよく使うなど、走行距離が多い人は通常のローンの方が安心です。

使用環境が厳しい人

  • 狭い道や駐車場をよく使う
  • 雪道や悪路を頻繁に走る
  • 子どもやペットを乗せることが多い

こうした環境では、小さな事故や傷が発生しやすくなります。返却時の査定で減額されるリスクが高まるため、残価設定ローンはおすすめしにくい状況です。

残価設定ローンが向いている人・向いていない人

最後に、残価クレジットが向いている人と向いていない人の特徴をまとめます。自分がどちらに当てはまるか確認してみましょう。

向いている人

定期的に乗り換える人

3~5年ごとに新しい車に乗り換えたい人には、残価設定ローンは非常に適しています。契約満了時に返却して次の新車に乗り換えるサイクルを繰り返せば、常に最新の安全装備や快適装備を備えた車に乗れます。

また、飽きやすい人やライフスタイルの変化が多い人も、柔軟に車を変えられるメリットを享受できます。

事故リスクが低い人

  • 運転に自信がある
  • 安全運転を心がけている
  • 走行距離が少ない(年間1万キロ以下)
  • 都市部で整備された道路を中心に走る

こうした条件に当てはまる人は、事故や傷のリスクが低く、残価保証を有効活用できる可能性が高いです。

向いていない人

長く乗りたい人

10年以上同じ車に乗り続けたい人には、残価設定ローンは向いていません。契約満了時に残価を支払って買い取ることもできますが、結果的に通常のローンよりも総支払額が高くなることが多いためです。

長く乗るつもりなら、最初から通常のローンを選ぶ方が経済的です。

事故・故障リスクが高い人

  • 運転に不安がある
  • 通勤や仕事で毎日長距離を運転する
  • 狭い道や駐車場をよく使う
  • 子どもが小さく車内を汚しやすい
  • ペットを頻繁に乗せる

こうした状況では、事故や傷、汚れが発生しやすく、返却時に高額請求を受けるリスクが高まります。残価クレジットのメリットよりもデメリットの方が大きくなる可能性があります。

また、改造やカスタマイズを楽しみたい人も、残クレは制約が多いため向いていません。

残価設定ローンでの事故に関するよくある質問(FAQ)

残価設定ローンでの事故に関して、よくある質問をまとめました。

事故を起こしたらすぐディーラーに連絡すべきですか?

はい、できるだけ早く連絡しましょう。契約によっては事故の報告義務があり、報告しないと契約違反になる可能性があります。また、修理方法や保険の使い方についてもアドバイスを受けられるため、大きなトラブルを防げます。

まずは警察と保険会社に連絡し、落ち着いたらディーラーにも状況を伝えましょう。

保険を使わない方がいいのはどんなケースですか?

修理費が少額(10万円以下程度)で、保険を使うことによる保険料の増額が修理費を上回る場合は、保険を使わない方が得なこともあります。保険会社に「保険を使った場合の今後の保険料」を試算してもらい、修理費と比較して判断しましょう。

ただし、相手がいる事故の場合は必ず保険会社に連絡してください。

修理せず返却するとどうなりますか?

事故による損傷を修理せずに返却すると、ディーラーが修理費用を査定し、その金額を請求されます。また、原状回復義務違反として、通常よりも高い金額を請求される可能性もあります。

修理した方が最終的な負担は少なくなることがほとんどなので、きちんと修理してから返却しましょう。

事故車でも買取してもらえますか?

はい、事故車でも買取は可能です。ただし、修復歴がある車は査定額が大幅に下がります。通常の買取店だけでなく、事故車専門の買取業者にも査定を依頼すると、より高い金額で買い取ってもらえることがあります。複数の業者に見積もりを取って比較しましょう。

残価クレジットは危険なローンですか?

残価クレジット自体が危険なわけではありません。仕組みを理解して、自分のライフスタイルに合っているかを判断することが重要です。事故リスクが高い人、長く乗りたい人には向いていませんが、定期的に乗り換えたい人、事故リスクが低い人には大きなメリットがあります。

契約前にメリット・デメリットをしっかり理解し、ギャップ保険などのリスク対策もしておけば、安心して利用できます。

事故を起こしたら、残価設定ローンの月々の支払いは止まりますか?

いいえ、原則として支払いは止まりません。事故の有無に関係なく、ローン契約は継続します。

修理中や全損の場合でも、ローンの返済義務は残ります。支払いが難しい場合は、早めにローン会社へ相談することが重要です。

全損になった場合、残価も支払う必要がありますか?

はい、全損の場合でも残債には残価(据置額)も含まれます。保険金が支払われても、残債(残価を含む)を下回れば差額は自己負担になります。

この差額リスクに備えるために、ギャップ保険への加入が検討されます。

事故後の修理は必ずディーラーで行う必要がありますか?

契約内容によります。残価保証の条件として「指定工場での修理」が定められているケースがあります。

無断で別の修理工場を利用すると、残価保証の対象外になる可能性もあるため、修理前に契約内容を確認し、ディーラーへ相談する方が安全です。

事故歴があっても車を返却できますか?

返却自体は可能です。ただし、修復歴が付いている場合や損傷が残っている場合は、残価保証が適用されず、査定額との差額を精算する必要が生じることがあります。

事故による評価損は相手に請求できますか?

相手に過失がある事故の場合、評価損(事故歴による価値の下落分)を請求できる可能性があります。ただし、認められるかどうかは事故状況や損傷の程度によります。保険会社や専門家に確認することが必要です。

残価設定ローンで事故にあっても慌てないために

残クレ中に事故に遭った場合、通常のローンとは異なる注意点やリスクがあることを理解しておくことが大切です。

軽微な事故であれば、適切に修理して対応すれば大きな問題にはなりません。ただし、修復歴が付くと残価保証が無効になり、契約満了時に高額請求を受ける可能性があります。全損事故の場合は、保険金と残債の差額を自己負担しなければならず、場合によっては100万円以上の負担が発生することもあります。

こうしたリスクに備えるためには、ギャップ保険への加入、事故時の迅速な報告、適切な修理工場の選択、記録の保管などが重要です。

残価クレジットは、月々の支払いを抑えて新車に乗れる便利な仕組みですが、事故リスクが高い人や長く乗りたい人には向いていません。自分のライフスタイルや運転環境をよく考えて、最適な購入方法を選びましょう。

もし事故に遭ってしまったら、慌てず、隠さず、正直にディーラーや保険会社に相談することが最善の対応です。この記事で解説した知識を持っていれば、いざというときにも適切な判断ができるはずです。

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